saito
~PR会社の活用事例~「小さな会社のための広報術」6
「自社の取り組みをたくさんの人に知ってもらいたい…」 「お金をかけずにPRをしたい」
はじめて広報の担当になった方や、ちいさな会社の経営者などは、広報に関してさまざまなお悩みがあるかと思います。
本コラムでは、広報について、必要性や魅力、広報がウマくいく会社とそうでない会社の違い、旬で有効なキーワードなど、すぐに役立つ実用的な情報を分かりやすく伝えることなどを紹介させていただきます。
前回に引き続き、PR会社についてのお話になりますが、
今回は活用事例を中心にご紹介します。
PR会社を上手に活用し、自社の広報戦略を立てていきましょう!
今回のポイントは下記の2つです。
1.自社が目指す結果やイメージなどの要望を社内で統一する
2.社内情報整理にも広報の外部視点が役立つ
3.中長期のほうが本来の広報サポートができる
早速、見てみましょう。
案件ごとにPR会社の広報ノウハウを活用する
[事例1]
G社は、5名の少数精鋭で営業から顧客サポートまでをこなしている人材サービス会社です。この会社であらたなサービスを開発し、独自の営業活動で売上を伸ばそうとしていますが、認知度をあげるために、関連省庁の補助金を活用して展示会に出展することになりました。
G社は展示会への出展自体がはじめてなので、いかに展示会へ潜在顧客を誘導するかを検討した結果、広報活動を通じて告知していくことを決めました。
展示会までの2ヶ月、展示会開催後1ヶ月、計3ヶ月の広報活動をPR会社に依頼し、展示会出展に関する情報をニュースリリースで配信することにしました。
広報活動のサポート内容は、予算、広報活動内容、自社が得たい結果をPR会社と相談しました。
このようなプロセスはほぼどのPR会社も同様です。
[事例2]
H社は、技術系人材紹介会社で、社員15人、総務部と兼務の広報担当が1人います。
新卒採用のため、パンフレットの制作を行うことになりましたが、どんなパンフレットを制作するべきか、社内ではなかなかイメージがまとまりませんでした。
そこで外部のPR会社から意見と提案をもらうことになりました。
毎週1回のミーティングを重ね、外部の立場からの発想と社内で必須の発想をうまく融合させたパンフレットが期日までに完成しました。
今回のPR会社の役割は、その企業がやりたいと思うパンフレットの制作は、外部から見て実現可能か、使い勝手はどうか、という視点の提供と、その業界の競合他社情報などを踏まえた提案をする、というものでした。
制作物で表現する内容は、社内だけで検討するとまとまりにくいケースが多いので、外部の視点を活用する点から考えて、PR会社のノウハウが役立ちます。
PR会社は、広報的なメリットを考えてくれるので、デザインやイメージだけに偏ったものにならない根本的な安心感があるといえます。
また、ニュースになるようなしかけやコンセプトづくりにも長けています。
中長期でPR会社の広報サポートを受ける
[事例1]
環境技術を提供するD社は、北関東に本社があります。
製品自体は、全国の飲食店がターゲットで、社長と社員1人が、連絡のあった全国各地を飛び歩いています。
ニュースリリースを見よう見まねで作り、これまでに知り合ったメディアの方に送っていましたが、記事になったことはありませんでした。
そこで、PR会社との契約をしました。
PR会社に現状報告をしヒアリングしてもらったところ、広報活動として製品を導入した飲食店についての情報発信をしていくやり方を提案されました。
PR会社は、その会社の製品を導入した飲食店が取材を受けた際、その記事の中に製品のことが紹介されたことに注目したのです。
その製品は環境に配慮したもので、店長が店のポリシーとしてその製品のことを説明していました。
PR会社は他にも同じようにコメントしてくれる飲食店をメディアに紹介していきました。
D社の名前は記事に出てきませんが、製品が知られるという成果を出しました。
記事が出るまでに4ヶ月かかりました。
しかし、その後はコンスタントに狙った記事が出るようになっていきました。
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今回は3つのPR会社活用事例をご紹介しました。
いずれの事例でも、PR会社との事前の打ち合わせはとても重要になります。
広報活動によって得たい結果や到達したいブランドイメージについて共有し、そのために最適な手法について、広報のプロの手を借りて探していきましょう。
ー 次回へ続くー